波屋書房
- 井筒 清史
- 2020年8月23日
- 読了時間: 2分
久々に大好きな書店の一つのご紹介です。
波屋書房です。

一見すると普通の町の本屋さんのように見えますが、違います。 ヒサシ部をみてもらったらわかるのですが、専門料理書を沢山扱われている書店になります。
2020年で実は創業101年を迎える老舗中の老舗の本屋さんです。
ここに行くと、大手本屋さんでは返品してなくなっている、もしくはあったとしてもあまり強調されておかれておらず、見逃す でもいい本が比較的わかりやすく、
時には山積みで置いてあったりして その選書眼たるや、
またリアルにプロの料理人さんからのフィードバックを受けたのか キレているのです。
また雑誌スペースはそれ程大きくはないのですが、こちらもハッといいものに出逢わせてくれたり、
新書も中々いいものを提供してくれます。

この日は料理書が強い出版社 柴田書店の取材が入っており、スタッフの皆さん恐縮しながらも
いつも普通にされている、普通ならざる仕事についての話をされていました。
遠方からフランス料理の辞典をほしいという連絡があり、在庫がありますよと二つ返事され、1万円は優に超える巨大な本を販売された話をされてました。
大手でも置いとけない、でもプロの料理人は絶対ほしくなる、こんな本を限られたスペースに残しておくと
料理専門書を取り扱うお店の気概を感じました。
出版業界の不況が叫ばれる中、難波グランド花月前のジュンク堂が後から開業、その後、撤退していったことを見ていると
波屋書房はなぜ生き残ったのか、上記のエピソードの積み重ねからなのかなと思ったりしました。
今日も静かに料理に感心のある人に本とのいい出逢いを演出しているのだろうと思います。
Comments